鳥のフンは糞じゃなかった!!?

鳥のフンは糞じゃなかった!!?

先日、友達と「ベランダの鳥のフンが酷くて・・・」という話から

「鳥のフンはなんで白いんだろうね?」という議論になりました。

ほとんどの生き物のフンは、茶色系統なのに・・・。

なぜ、鳥のフンは白いんだろう?

みなさんは「鳥のフンはなぜ白いのか?」疑問に思った事はありませんか?

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鳥のフンだけ白いのはナゼ?

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「アミノ酸」は動物が生きていくのに欠かせない物質。

その「アミノ酸」を分解した後にできる「アンモニア」は生き物にとって、大変有毒な物質です。

そのため生物は、排泄します。

有害な物質「アンモニア」をどう排出するか、動物の種類によって大きな違いがある。

魚類は有毒な「アンモニア」を尿素に変えずにそのまま「尿」として排出しますが、人間などのほ乳類は体内でいったん無害な「尿素」に変えてから、ある程度溜めて排出するという仕組みになっています。

しかし、鳥は有毒な「アンモニア」を「尿酸」という、水に溶けない物質に変えて排出する仕組みを取っています。

鳥は「卵」の中からヒナとして生まれますよね。
そのため、ヒナになるまでは要らないものを外に排出することが出来ません。

(卵のなかで人間のように「尿素」として排出すれば、殻の中は尿素でいっぱいになってしまいます・・・。)

「尿素」と比べて、水を少ししか使わず結晶の形でコンパクトにためておける「尿酸」のほうが鳥にとって都合がいいというわけです。

実は、このやり方はトカゲやヘビなどの爬虫類も同じです。両生類が爬虫類に進化し、水の少ない陸上の環境に適応する時にそう変わったと考えられています。

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鳥のフン、白いのは「おしっこ」だった!?

鳥は人間と違い、有毒な「アンモニア」を「尿酸」として排泄していたことが分かりました・・・。

ということは、私たちが思っていた「フン」は「おしっこ」だったということです。

「鳥のフン」と言っているアレ!実は「フン」と「尿酸」の混じったものだった!

「尿酸」は、水に溶けない白色の結晶であるため、白く見えるのです。

落ちたフンをよくよく見ると、白いモノの中に黒い部分が混ざっています。

白い部分は、人間でいう「おしっこ」。

鳥は人間や犬などの哺乳類と体のしくみが違い、膀胱がなく「おしっこ」と「フン」を出すところが同じであるため、尿酸(おしっこ)を体外に出す際に同時に「フン」もしていたのです。

鳥は、飲まず出さずで、空を飛んでいる!?

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鳥が「尿素」ではなく「尿酸」を排出することを採用した経緯には、上記以外、もう1つの理由が考えられます。

『鳥の雑学事典(山階鳥類研究所編/日本実業出版社)』によると、鳥は飛ぶために、できるだけ体重を軽くしなければならないため、なるべく水を飲まず、排出もしないという対策をとっているそう。

しかし、ほ乳類のように、アンモニアを「尿素」に分解してしまうと、必要な水分も同時に排出されてしまい、体内に保持している貴重な水分が失われてしまいます。

そこで、水に溶けない「尿酸」として排出することにしたのではないかと考えられています。

まとめ

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なぜ、鳥のフンは白いのか?

その理由は「おしっこ=尿酸」が白く、フンと同時におしっこ(尿酸)を排出していたから!ということが分かりました。

私たちは何の意識もせず「おしっこ(尿素)」排泄しています。

しかし、それは人類進化の過程で、そのような「やり方(排出方法)」を選択したから。

生物の体のメカニズムって凄いなと改めて感じました。

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