これからの季節、大活躍するニットアイテムですが、皆さんは、日頃どういったお手入れを行なっていますか?
自宅で洗濯したら、縮んでしまった・・・型崩れしてしまった・・・
こういった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
日頃から取り扱い表示を確認してお洗濯を行なっている方なら、こういった間違いはないのかもしれませんが、そもそも取り扱い表示を確認しなかったり、見てもよく分からないという方も多いかと思います。
そこで今回は、意外と知らない「正しいニットの洗い方やお手入れの方法」をご紹介していきたいと思います。
お気に入りのニット・セーターを長く愛用したいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ニットやセーターを洗う前に
ニットやセーターを洗う前にチェックしておくべき3つのポイントをご紹介します。
取り扱い表示(洗濯表示)をチェックしよう!
まずは、お洋服に必ずついているタグ(記載取り扱い表示)をチェックします。
「水洗い可能」のマークがあるニットの場合は、お家でも洗濯できるニットです。「水洗い不可」の場合は、お家では洗えないので、クリーニングに出しましょう。
※洗濯マーク(取り扱い表示/洗濯表示)には、旧表示と新表示があります。詳しくはこちらを
色落ちしないかチェックしよう!
はじめて洗う場合は、色落ちしないかチェックを行ってから洗濯します。
裏面や目立たないところに、おしゃれ着用洗剤(液体洗剤)の原液を少量つけて、5分ほどおいて、白い布などで押さえます。
白い布に色が移ってしまう場合は、ほかのお洋服とわけて単体でお洗濯します。
シミや汚れがないかチェックしよう!
洗う前に、シミや汚れがないかニット全体をチェックします。
シミや汚れがあれば、おしゃれ着用洗剤の原液を少量つけ、なじませておきます。(タオルなどで軽くたたきこむと、落ちやすくなります!)
漂白処理できるニットの場合は、スプレータイプの部分用酸素系漂白剤で軽く漂白しておいてもOK!
正しいニットの洗い方
最近では「洗えるニット」といった、お家で洗えるニットも数多く登場していますが、それ以外のニットの場合はどういった洗い方をすればいいのでしょうか。ここでは、正しいニットの洗い方をご紹介します。
必要なもの
- おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)
- 洗濯ネット(洗濯機で洗う場合)
- 平干し用ネット(物干しハンガーでもOK)
- スプレーor液体の酸素系漂白剤(においが気になる場合)
- 柔軟剤(ふんわり仕上げたい・静電気を防ぎたい場合)
洗剤は、いつも使っているものでも良いのですが、大切なニットのダメージを防ぐためにも「おしゃれ着用洗剤」を使用するのがオススメです。
最近では、ドライクリーニングでしか洗えなかったウールやカシミアを洗える「ウール・カシミヤ専用洗剤」(繊細な特化したタイプの洗剤)なども次々と登場しているので、こういった洗剤を使ってお手入れしてあげるのも◎
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ニットを洗濯ネットに入れる時のポイント
洗濯機で洗う場合には、型崩れ、縮み、毛玉、繊維の傷み、毛羽立ちなどを抑えるために、必ず洗濯ネットに入れて洗います。
汚れやすい部分が外側にくるようにたたんで(※たたみ方は下記参照)ネットに入れることで、汚れが落ちやすくなります。洗濯ネットは、ニット1着につき1枚使用します。1枚のネットに何着も入れてしまうと、汚れが落ちにくくなったり、ニット同士がこすれて傷みやすくなるので、注意しましょう。
洗濯機で洗う場合
※手洗い/ソフト/ドライ対応コースで洗う!
- 汚れやすい部分が外側になるようにたたみ、洗濯ネットに入れます。
- おしゃれ着用洗剤、必要であれば柔軟剤を入れたらドライコース(手洗い・ソフト)を選び、脱水まで洗濯機で洗います。
- 洗濯が終わったら、すぐに取り出して、陰干しします。
お風呂の残り湯などで洗濯は、縮みの原因となってしまうので、必ず30℃以下の水で洗いましょう。
ドライコースは、シワを防ぐために、脱水時間が短く設定されていますので、洗濯終了後は、なるべく早く形を整えて、干すようにしましょう。
洗濯機によって名前が異なる場合がありますが、ドライ・手洗い・おうちクリーニング・ソフトコース等のいずれかで洗濯が可能です。
手洗いする場合(手洗い表示のあるニットの場合)
30℃以下の水でやさしく押し洗い!
- 汚れた部分が外側になるようにしてニットをたたみます。
- 洗濯おけにおしゃれ着用洗剤を入れ、ニットを入れます。
- ニットを手のひらで押したり、持ち上げたりしながらやさしく洗います。
- たたんだ状態のまま、洗濯機で30秒〜1分ほど脱水します。
- おけに水をはり、手のひらで押したり、持ち上げたりしながらやさしくすすぎます。
- 水をかえて、もう一度すすぎます。
- 最後に、洗濯機で30秒〜1分ほど脱水します。
ニットを洗う際は、こすったり、もんだりは禁止!水中で「沈める」「浮かせる」を繰り返すイメージで、やさしく洗います。
脱水は、洗濯機のドライ対応コースで30秒〜1分以内。脱水しすぎると縮んでしまうので、注意しましょう。
正しいニットの干し方
大切なニットは、必ず「日陰に平干し」しよう!
- 脱水後、取り出したニットをタテヨコ2つにたたみ、軽く叩きながらシワをのばします。
- ニットを広げて、さらに軽くたたきながら、形を整えます。
- 形を整えたら、日陰で平干し(または、さお干し)します。
脱水が終わったら、シワにならないようにすばやく干しましょう。(脱水後の放置は、シワの原因となるので注意!)
ウールなどは、日に当たると黄ばみや色あせてしまうので、必ず陰干ししましょう。
平干しできない場合は「さお干し」でも良いのですが、ローゲージニット(ざっくりニット)などの場合、重みで伸びやすく型崩れしやすいため「平干し」されることをオススメします。
平干し用ネットがない場合は、ピッチハンガーの上に広げて干したり、さお干ししてもOKです。
正しいニットのお手入れ
脱いだらブラシをかけよう
大切なニットを長く着るためには「ブラッシング」が欠かせません!
ブラッシングは、ほこりや汚れを取り除くだけではなく、繊維流れをキレイに整えて、毛玉をできにくくする効果があります。
着用後は、洋服用ブラシ(天然毛)やウールやカシミヤ専用のブラシなどを使って、編地の地の目に沿ってやさしくブラッシング。ブラシを持っていないという方は、食器用スポンジの粗い面を使って(ザラザラした緑のほうで)やさしく撫でるようにブラッシングしてあげましょう。
洋服用ブラシは、ニットやコート類はもちろん、頻繁に洗濯やクリーニングできないお洋服全般に使えるので、ひとつは持っておくと良いでしょう。
毛玉はこまめにとろう
毛玉ができたら、眉毛バサミや糸切りばさみのような小さめのハサミなどで、チョキチョキ切って、取り除いていきます。
手でひっぱって取ったり、ガムテープなどで無理に取ろうとすると、編み地が毛羽立ってしまいますので、ハサミで丁寧に取ってあげましょう。
毛玉だらけになってから「いざ、お手入れ」という方も多いと思いますが、毛玉が増えてからのお手入れとなると、作業量も多く大変ですので、できれば一度着たらその都度、お手入れしてあげるのがベストです。
※電動毛玉取り機はパワーが強いため、毛をとりすぎてしまう恐れがあります。
毛玉の取りすぎは生地を痛める原因となってしまうため、ご注意ください。
ニオイが気になったら風通しの良い日陰で数日間干そう
ニット類のニオイが気になる場合は、クローゼットやタンスにしまう前に、風邪通しのよい日陰で1日〜3日程干してからの保管がベストです。
消臭スプレーや香水などで、ニオイを抑えられる方も多くいらっしゃいますが、素材によってはシミになってしまうケースもあるので、注意が必要です。
※長期間ハンガーにかけたままにすると、ニットの重みで伸びてしまうことがありますので、
干し終えた後は、通気性のよいところにたたんで保管するようにしましょう。
まとめ
最近では「お家で洗えるニット」など、手軽にお洗濯ができるニットなども登場していますが、ウールやカシミヤなどのニット類の場合は、そうは行きません・・・。
こまめなケアを行うのは、なかなか大変ですが、きちんとお手入れされたお洋服を着ていると、それだけでお洒落に見えますし、何より愛着が湧いてくるので、大好きなニットと長く付き合うためにも、ぜひ今日から実践してみてくださいね!